2014/04/04

山口淳


2012年 12月13日でライターの「山口淳」氏のFACEBOOKの近況がピタリと止まった。
物書きゆえにFACEBOOKでの更新を止めてしまったのかなと思っていた。
ファッション誌の「うぁ~この記事いいな」と思うものは氏の書くものだった。
独自の「文体」がページに刻まれていた。
好きな作家の新刊が出てないかなと書店をパトロールするように、
ネットや雑誌で山口淳氏の文章を探したがなかなか出会えずにいた。
2013年 1月にお亡くなりになられたことを知った。
手元にあるスクラップブックには、雑誌から切り取った氏の書いたベージがある。
っと大切に保管し、何度も読み返してきた。

山口淳氏の文章を読み返すと僕は
-竜二漂泊1983 この窓からぁ、なにも見えねえなあ 著者「谷岡雅樹」の前書きの1文を思い出す。

映画に限らず、何かを好きになるのは、恋をするのと同じことだと思う。
自分がなぜそれが好きなのか、その理由を知りたい。
それを徹底的に突き詰めて書いていく。
それが評論になり、ラブレターになる。
ラブレターといっても、相手に好かれるために言葉と論理を弄する口説き文句じゃない。
自分の胸をナイフで切り開いて「ほら」とさらけ出す恋文だ。
胸の中はけっして綺麗なもんじゃない。
怒りや恨みや妬みや寂しさや惨めさが詰まっている。
だって、何かを好きになるのは、嫌いな何かへの反論だからだ。
「何かを上げるために、何かを下げるな」と言う奴がいる
 馬鹿野郎!
 何も憎めない奴に、何かが本当に愛せるか!

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