9/13日 火曜
時刻は深夜二時を過ぎた頃、BARの片付けが終わる。
明日は、といってももう日付は変わったか。東京出張だから早めに切り上げたかったけれど、まあそんなにうまいいくわけもなく遅くまでカウンターは賑わった。
ありがたいことだ。
明日の準備は終えている。飛行機の時刻は11時だから、10時にバスに乗り込めばいい。
今夜はこのまま店で寝ることにする。ロフト部分(木の床)にブランケットをしいて横になる。睡魔が訪れるには時間はかからなかった。うん、ようするに僕はとても疲れているんだ。IPHONEのアラームで七時に起きる。それから近くの銭湯に浸かる。天然温泉だ。
気持ちいい。一風呂おびてそれから、近くの朝食をだす川沿いのカフェへ。
なんだろ、まるで「丁寧な生活」のようだ。その立ち位置からとても遠い場所に立っているのに。深煎りコーヒー、スープ、パンのモーニングをいただく。とても「美味しい」
読みかけの本<市川崑と『犬神家の一族』>をテーブルに広げコーヒーをすする。
最近、昭和の監督が何故か気になる。五社英雄とか。<犬神家の一族>は1976年の映画だ。僕が八歳の頃、小学二年生に放映された計算になる。リアルタイムで鑑賞はしていないから2〜3年後にテレビで流されたものを見たのだろう。幼いながらも画面の構図の決まり具合とエンターティメント性に魅了されそれから再放送されるたびに観たのを記憶している。邦画におけるエポックメイキングな作品であった。
僕は本を閉じてテーブルから離れた。
つづく