2014/03/19

2014 秋冬 合同展示会を含むレポート その6

それから女性をホテルに送り届ける。午前2時を過ぎた渋谷で「美味しいチャーハンを食べさせる店があるんだ。昼と夜では調理人が違い、夜はさらに美味しいらしい。どう?」と悪魔のような囁きによって僕らはタクシーに乗って「香湯ラーメン ちょろり」へと向かった。深夜なれど店内は一杯だった。テーブルに腰掛ける。両サイドのテーブルにはチャーハンが置かれていて、いかにも美味しそうだった。期待は高まる。僕らは瓶ビールとチャーハンをお願いした。店員から返ってきた言葉は僕らの予想を超えたものであった。「すいません、チャーハンは売り切れました」動揺を隠し切れない僕らは固まり、「ではとりあえず餃子を」と言うのが精一杯だった。テーブルに置かれたチャーハンはモチモチ、プリプリの皮、そして口にすると控えめのニンニク、ジューシーな野菜でこれが旨い。ああ どれだけチャーハンは美味しかったのだろう?僕らは失望の中、チャーハンをより強く求めた。それから僕らは別れ、一人渋谷まで歩いた。山手線にそってただもくもくと歩き続けた。線路を貨物を積んだ電車が通過する。ガタン、ゴトンと緩やかなリズムで。人々が眠っている時間に見知らぬ誰かが世界が動き出す朝の仕込みをしているのだ。僕は渋谷にいる、センター街に溢れかえっていた人々は何処かに消え、いや家路に着いたのだろう。閑散とした通りを歩きながらホテルに着く。倒れこむようにベットに横になる。目をつぶると「ガタン ゴトン」というリズムが頭から離れない。いつの間にか寝ていた。深い眠りの中、夢を観た。一人称視点で線路を進む映像だ。暗がりの中ライトに照らされて線路に雪がちらついている。それは何処か厳しい光景だ。

「貴方は疲れているのよ」と遠くで誰かが言った。確かに僕は疲れているのだろう。そしてその声は何処か懐かしい響きがあった。

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